4月の企画展は、版画家・内藤絹子氏の個展です。
内藤氏は、日常の中で見聞きしたことや記憶などから文字とそのイメージをふくらませ、絵画作品を制作されています。版画用インクを塗った和紙の裏側から指や鉛筆などで圧力をかけ、もう一枚の紙へ転写する独自の技法は、かすかな手の擦れまでも作品に映し出し、時に強く荒々しく、時にはほのかに、内藤氏の思いや息遣いを感じさせます。
当館で二度目となる今回は、平面作品とインスタレーション作品が出展されます。大作・小品あわせて約35点です。内藤氏の綴るさまざまな「ことば」が溢れる会場を、ぜひご覧ください。
【略歴】
1970年 大阪府に生まれる
1993年 第8回ウッジ国際版画ミニアチュール展 名誉賞受賞(ポーランド)
1995年 京都精華大学大学院美術研究科版画専攻修了
2000年 VOCA展2000 奨励賞受賞(上野の森美術館)
2009年 兵庫県芸術奨励賞受賞
2017年 亀高文子記念-赤艸社賞受賞(兵庫県芸術文化協会)